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  • 海外で救急搬送、一泊入院した話|旅行保険に救われたマレーシアの夜

    海外で救急搬送、一泊入院した話|旅行保険に救われたマレーシアの夜

    旅先で本気で「死ぬかもしれない」と思ったことが一度だけある。マレーシアでの一夜だ。

    結論から言うと、海外旅行保険に入っていなかったら、あの夜の僕はもっと悲惨なことになっていた。これは旅先での体調不良と、保険のありがたみを身をもって知った話だ。これから海外に行く人に、ぜひ読んでほしい。


    きっかけはマンゴーと赤いスープの麺

    その日は街を散歩していた。途中で買って食べたマンゴーと、近くで誰かが美味しそうに食べていた赤いスープの麺。それが妙に魅力的に見えて、つい注文して食べた。

    今思えば、このどちらかが原因だったのだろう。いや、慣れない気候も重なっていたのかもしれない。原因は今でも特定できない。


    宿に戻ってから異変が始まった

    その後、安いけれど人気が少なく、薄暗い雰囲気の宿に戻った。

    少しふらふらして体調がすぐれなかったので、2時間ほどベッドで横になった。普段なら少し寝れば回復することがほとんどだ。だからこの時も、寝れば治ると思っていた。

    ところが、起きても治らない。それどころか胃が気持ち悪くなって、何度も吐いてしまった。

    水を飲んでも胃がまったく動いていないような感覚で、すぐに吐き戻してしまう。気持ち悪さに加えて、体に震えまで出てきた。


    「このままだと死ぬかもしれない」

    その時、本気で恐怖に襲われた。

    このまま宿のベッドで寝ていても、誰も看病してくれない。言葉も通じない異国の薄暗い部屋で、症状はどんどん悪化していく。もしかしたら、このまま死ぬかもしれない。

    そう思った瞬間、無理やり体を起こした。外に出てタクシーを止め、加入していた保険会社の冊子に載っていた病院へ向かった。命綱はその冊子だけだった。


    救急病院での一夜

    すでに夜で外来は閉まっていたが、その病院には救急があった。たどり着くと、すでに何人もの患者が待っていた。

    ところが、言葉の通じない外国人が死にそうな顔で何かを訴えていたものだから、急病だと思われたのだろう。比較的早めに診察してもらえた。皮肉なことに、この時ばかりは言葉が通じないことが幸いした。

    その夜は入院することになった。夜中に何度か注射を打たれ、薬を飲まされた。すると翌朝には、症状がだいぶ治まっていた。


    ニヤニヤ覗きにくる看護師さんたち

    入院中に忘れられない光景がある。

    病室に、数人の看護師さんがニヤニヤしながら何度も覗きにくるのだ。最初は何事かと思った。

    後から考えれば、見慣れない外国人が大袈裟に喚いて救急に駆け込んできたのが、よほど滑稽に見えたのだろう。今となっては笑い話だが、その時の僕は必死だった。


    懐かしのミロだけ飲んだ朝

    翌朝、病院食が出た。胃の調子はまだ完全ではなかったので、ほとんど食べられなかった。

    ただ、トレイの上になぜか「ミロ」があった。日本ではほとんど見かけなくなったあのミロだ。その懐かしさのあまり、ミロだけはありがたく飲んだ。異国の病院のベッドで飲むミロは、不思議と心に沁みた。


    入院費は約7万円、保険で全額カバー

    退院時、入院費が約7万円と聞いて驚いた。一泊でこの金額だ。

    しかも、すぐに払える現金は手元になかった。立て替えるにしても、保険金が戻ってくるまでには時間がかかる。

    そこで「請求は保険会社へ(インシュランスへ)」と伝え、持っていた保険証の連絡先情報を渡した。

    その後、病院に保険会社の日本人スタッフから連絡が入り、話がまとまった。最終的に保険会社から病院へ直接支払われる形で解決した。僕は一円も立て替えることなく済んだのだ。

    これが、海外旅行保険の本当のありがたみだ。


    マレーシアの医療レベルは高かった

    ちなみに、マレーシアの医療レベルは高いと聞いていたが、実際に体験してみると日本とあまり変わらない印象だった。設備も対応もしっかりしていて、安心して治療を受けられた。

    その後は何事もなく回復し、予定通りシンガポールへ向かうことができた。あの一夜がなければ、もっと気軽に旅を続けていただろう。


    この経験から伝えたいこと

    海外旅行保険は絶対に入る
    └ 一泊7万円が無料になった
    └ 重症ならもっと高額になる
    └ 「たぶん大丈夫」では済まない
    
    保険証・連絡先情報を必ず携帯する
    └ あの冊子が命綱だった
    └ 病院の連絡先も載っている
    └ スマホにも保存しておく
    
    支払いは「保険会社へ」と伝える
    └ 現金がなくても対応できる
    └ 立て替え不要のケースもある
    └ キャッシュレス対応の保険が便利

    クレジットカード付帯保険の注意点

    クレジットカード付帯の保険
    └ 条件が細かい
    └ 利用付帯(旅行代金をカードで払う等)
     が条件の場合がある
    └ 補償額が不十分な場合もある
    └ 出発前に必ず確認する
    
    不安なら別途加入する
    └ 数千円で手厚い補償が得られる
    └ キャッシュレス対応のものを選ぶ
    └ 万が一を考えれば安い投資

    まとめ

    旅先での体調不良は、誰にでも起こりうる。慣れない気候、慣れない食事、疲労が重なれば、健康な人でも突然倒れることがある。

    あの夜、保険に入っていなければ、僕は言葉も通じない異国で、お金の心配までしながら震えていただろう。保険があったからこそ、治療に専念できた。

    海外に行くなら、旅行保険は絶対に入ってほしい。それも、補償内容をきちんと確認したうえで。これは20年以上旅をしてきた僕からの、心からのお願いだ。

    そして、もし海外で体調を崩したら、我慢せずにすぐ病院へ。命より大事なものはない。