タイのタオ島は、世界中のダイバーが集まる「ダイビングの聖地」だ。そして、世界一安くダイビングライセンスが取れる島でもある。
正直に言うと、僕は泳ぎがまったく得意ではない。そんな僕がここでオープンウォーターのライセンスを取り、後にエジプトのダハブでアドバンスまで取得した。船酔いでゲロを吐きながら、女性インストラクターに厳しく指導されてなんとかやり切った、そんな僕のタオ島の話をしたい。

バンコクからタオ島への行き方
僕はバンコクからバスとフェリーのジョイントチケットで向かった。バンコクから各地への長距離ツアーはカオサンロード発が多い。安く抑えたいならこれが定番だ。
①陸路ルート(最安・定番)
└ 高速バス+フェリー
└ 約10〜12時間
└ 約1,250〜1,550バーツ
└ カオサンを夜出発、翌朝到着
②空路ルート(コスパ良し)
└ LCCでチュンポンへ+バス+フェリー
└ 約6〜8時間
└ 約2,500〜3,500バーツ
③空路ルート(最速・快適)
└ サムイ島まで飛行機+フェリー
└ 約4〜6時間
└ 約5,000〜7,000バーツ
時間がない人はバンコクから飛行機でサムイ島まで行き、そこからフェリーに乗り換えるのが圧倒的に楽だ。
ダイビングスクールは母国語対応を選ぶ
タオ島にはダイビングスクールがいくつもある。僕が行った当時は日本人スタッフがいるスクールを選んだ。
ダイビングスクールは宿泊施設やレストランが敷地内にあるところが多く、講習の合間にもゆっくりリゾート滞在ができる。これがタオ島の魅力だ。
日本語対応のおすすめスクール(2026年現在)
└ ビッグブルーダイビング(老舗日系)
└ バンズダイビングリゾート(世界最大級)
└ ほうぼう屋タオ島店(20年以上の実績)
└ コーラルグランドダイバーズ
設備はスクールによって異なるが、初心者なら絶対に母国語ができるスクールを選んだ方が安心だ。命に関わることなので、ここはケチらない方がいい。

タモリの弟子を名乗るインストラクター
僕を担当してくれたインストラクターは、日本人にしか分からないと思うが「タモリの弟子」と名乗っていた。お昼の番組でゲストからもらったポスターを掲示板に貼る係、というあれだ。本当かどうかは今でも分からない。
スクールは基本的に多国籍だが、みんな打ち解けやすい。ライセンスを取得する数日間は本当に楽しく過ごせた。世界中から来たダイバー仲間と海に潜る時間は、旅の中でも特別な思い出になる。
オープンウォーター取得の費用と日数
タオ島は「世界一安くライセンスが取れる島」と言われるほどコスパが抜群だ。
費用相場
└ 約10,000バーツ前後(約43,000円)
└ 教材費・申請費・器材レンタル込み
└ 講習中の宿泊無料の場合も多い
必要日数
└ 3〜4日間
└ 事前にオンライン学科を済ませれば最短3日
僕の記憶では1週間で5万円くらいだった気がするが、今はもっと安く効率的に取れるようだ。
海に潜るのは別世界だった
泳ぎは苦手だったが、シュノーケリングと潜水はまったくの別物だ。
きれいな海の中に巨大な魚や魚の群れが一面に広がっている。水中で浮いている感覚は、まるで宇宙にいるようだった。あの無重力のような感覚は、一度味わうと忘れられない。
タオ島で見られる生物も豊富だ。
見られる生物
└ ギンガメアジ・バラクーダの巨大な群れ
└ キンセンフエダイの群れ(黄色い絨毯のよう)
└ ウミガメ・クマノミ
└ そしてジンベイザメ

ジンベイザメは見られなかった
タオ島はジンベイザメが高確率で出るスポットとして世界的に有名だ。滞在中にジンベイザメに遭遇したチームもいたが、残念ながら僕は見られなかった。
ジンベイザメの狙い目
└ 3月〜5月(春の乾季)
└ 10月〜11月
└ チュンポンピナクル等の外洋ポイント
これは次回への宿題だ。いつか必ずあの巨体と泳いでみたい。

一番辛かったのは船酔い
正直に告白すると、一番辛かったのは船酔いだった。
タオ島はボートダイビングが基本なので、天候が悪いと船がかなり揺れる。僕は激しく酔って、途中で「もうライセンスなんか要らない」と本気で辞めようと思った。
そこを女性インストラクターに厳しく指導されて、なんとかやり切った。「男なんだからしっかりしなさい」と言われたら、もうやるしかない。意外なことに、船の上より水中に入った方が波がなくて楽だった。
そして衝撃の体験
最初の講習で「吐きたかったら酸素ボンベを付けたままでもできる」と習っていた。それを早速実践することになった。
レギュレーター内にゲロが出たら、思いっきり息を吹き出す。すると左右からゲロが外に出る。そして、その吹き出たゲロに魚たちがエサだと思って群がってきた。あの光景は今でも忘れられない。汚い話だが、これもダイビングのリアルだ。

船酔い対策は必須
僕のような失敗をしないために、酔い止めは絶対に持っていこう。
タイ最強の酔い止め
└ セブンイレブンや薬局で買える
└「Dimenhydrinate」という黄色い小さな錠剤
└ 1袋10バーツ程度
└ 乗船30分前に飲むとピタッと止まる
└ ただし強い眠気が出る
船の上では下を向いてスマホを見ず、風通しの良い中央・後方の席で遠くの景色を見るのがコツだ。
タオ島のおすすめスポット
サイリービーチ
└ 島内最大のメインビーチ
└ カフェ・バー・ショップが並ぶ
└ 美しいサンセットとナイトライフの中心
ナンユアン島
└ 3つの小島が白砂でつながる絶景
└ シュノーケリングの聖地
└ 展望台からの景色は必見
シャークベイ
└ ツマグロやウミガメに高確率で会える
ベストシーズンと注意点
ベストシーズン
└ 3月〜10月(海が穏やか・透明度20〜30m)
└ 特に3〜5月はジンベイザメの好機
避けるべき時期
└ 11月〜12月(モンスーンで海が荒れる)
ダイビング後の飛行機に注意
減圧症対策で、ダイビング後はバンコク行きの飛行機に乗るまで最低18時間(できれば24時間以上)あける必要がある。最終日のスケジュールは慎重に組もう。
海外旅行保険は必須
島内には簡易クリニックしかなく、重度の事故はサムイ島や本土に救急搬送になる。ダイビング事故もカバーする海外旅行保険には必ず加入しておこう。
まとめ
泳ぎが苦手で、船酔いでゲロまで吐いた僕でも、タオ島でダイバーになれた。そしてその経験があったから、後にエジプトのダハブでアドバンスまで取得できた。
タオ島は世界一安く、初心者に優しく、それでいて海の美しさは一級品だ。泳ぎが苦手でも、船酔いしやすくても大丈夫。あの宇宙のような水中世界は、すべての苦労を吹き飛ばすだけの価値がある。
酔い止めだけは忘れずに。それだけは断言しておく。

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