京都は定番外しのグルメ旅が正解、ラーメン激戦区・宇治抹茶と穴場スポット

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京都には、20回以上行っています。紅葉の時期も、桜の時期も。

これだけ通っていると、正直なところ、清水寺や金閣寺の話を今さら書く気にはなりません。あの辺りはすでに散々紹介されていますし、2026年の今は人が多すぎて、落ち着いて見られる場所でもなくなってきました。

だからこの記事では、京都の別の顔を書きます。ラーメンと、抹茶です。

日本中を食べ歩いてきた私から見て、京都はかなりのラーメン激戦区です。これは外国から来る人にはまず知られていないと思います。そして宇治の抹茶。世界的な抹茶ブームで価格が高騰している今、本場で食べる意味はむしろ増しています。

観光地として触れるのは瑠璃光院くらい。あとは、日本人が意外と知らない穴場をひとつ。そんな構成です。


京都は、日本屈指のラーメン激戦区

意外に思われるかもしれませんが、京都は全国的に見てもラーメンのレベルが高く、店の数も多い街です。

有名チェーンの多くが、京都発祥

まず知っておいてほしいのが、全国区のラーメンチェーンのいくつかは京都で生まれているということです。

天下一品は1971年、銀閣寺周辺の屋台から始まりました。あのドロッとしたこってりスープの原点は京都です。しかも総本店は、後述する一乗寺にあります。ラーメン横綱も京都発祥。魁力屋もそうです。背脂を浮かせた醤油ラーメンのスタイルは、京都のラーメン文化そのものだと言っていいと思います。

「京都の食べ物」と聞いて懐石や湯豆腐を思い浮かべる人は多いでしょうが、実際に街を歩けば、ラーメン屋の密度に驚くはずです。

一乗寺ラーメン街道

京都のラーメンを語るなら、まず一乗寺です。

東大路通の高野交差点から北山まで、約1.3kmにわたってラーメン店が軒を連ねています。「一乗寺ラーメン街道」と呼ばれていて、京都随一の激戦区。しかも支店ではなく、名の通った店の本店がここに集まっています。

ちなみに京都には、深草の師団街道沿いにも「第二のラーメン街道」と呼ばれる一帯があります。店の数だけなら一乗寺より多いくらいです。

一番のおすすめは「麺屋たけ井」

京都で一杯だけ選べと言われたら、私は迷わずここを挙げます。

麺屋たけ井の店主は、千葉県松戸の「中華蕎麦 とみ田」で修行した人です。とみ田といえば、つけ麺で日本一と言われることもある超有名店。松戸の本店は早朝から整理券を取らないと食べられません。

たけ井のつけ麺は、そのとみ田の味をかなり忠実に受け継いでいます。私の体感では、麺もスープもほとんど同じ。あとで知ったのですが、麺はとみ田が手掛ける製麺所「心の味食品」のものでした。同じ麺を使っているなら、そう感じるのも当然です。

ここが旅行者にとって大きい。松戸まで行って早朝から並ばなくても、関西であの味が食べられるわけです。しかも京都府内に複数の店舗があり、京都駅にも支店があります。

ただ、正直に書いておくと、**本店のつけ麺だけはかなり濃い目です。**というより、私には濃すぎました。豚骨魚介の濃度が別格で、途中から重く感じてきます。同じことを言っているレビューも見かけるので、私だけの感覚ではなさそうです。濃厚なつけ麺が好きな人には最高でしょうが、そうでなければ支店のほうが食べやすいかもしれません。

しかし本店にしかない魚介豚骨ラーメンが、つけ汁をスープ割りしたくらいの濃度に極太麺が絡んで、個人的にはこちらが好きです。

本店は城陽市にあって、駅からも遠く、昼営業のみ。ハードルは高いです。すぐ近くには俺のラーメン あっぱれ屋という、これも昼だけの人気店があるので、ラーメン好きならハシゴという手もあります。

あっぱれ屋もかなりの行列でしたが、食べてみて納得しました。東海エリアの元祖和風とんこつ、スガキヤのラーメンに似ていたからです。私にとってスガキヤは、思い出補正と価格の安さから殿堂入りしている存在なので。

一乗寺で食べるなら

麺屋 極鶏 「レンゲが立つ」と言われるほど濃厚な鶏白湯です。スープというより、ほぼ固形に近い。天下一品のこってりをさらにドロドロにした感じ、と言えば伝わるでしょうか。一乗寺で今一番人気とも言われています。

基本的にスープが麺に全部絡みつくので、食べ終わるとほとんどスープが残りません。唐辛子バージョンもありますが、見た目のインパクトの割に、そこまで辛くはありませんでした。

中華そば 高安 豚骨の白濁スープを22時間かけて作る店です。ラーメンも美味しいのですが、この店の名物はむしろ唐揚げ。とにかく大きい。ラーメンと一緒に頼むと確実に満腹になるので、覚悟して注文してください。

正直に言うと、そこまでではなかった店

せっかくなので、こちらも書いておきます。

新福菜館第一旭は、京都駅近くのたかばしに隣同士で並んでいる有名店です。行列も絶えません。ただ、私が食べた限りでは、正直なところ特に感動はしませんでした。まずいわけではないのですが、行列に並んでまでという気持ちにはならなかった。京都ラーメンの歴史を体感する意味では価値があると思うので、そういう目的なら行く価値はあります。

無鉄砲も食べました。とんこつがどろどろ過ぎて、店名の通り無鉄砲過ぎるなと。極鶏とはまた違う方向の濃さです。こういうのが好きな人には刺さるはずです。

旅行者は、優先順位を考えたほうがいい

限られた日程で京都に来るなら、これは考えておいたほうがいいと思います。

**個人店は基本的に一店舗しかないので、行列は覚悟が必要です。**極鶏、高安、たけ井本店、あっぱれ屋あたりは並びます。営業時間が短い店も多い。

一方で、天下一品と横綱は全国チェーンです。京都で食べれば「発祥の地で食べた」という付加価値はありますが、味そのものは他の県でも食べられます。総本店に行くこと自体に意味を感じるなら別ですが、そうでなければ、旅行中の貴重な一食を使う相手としては優先度を下げてもいいかもしれません。

余談ですが、私は天下一品がかなり好きです。それだけに、せっかく友達を総本店まで連れて行ったのに、五目ラーメンを注文されたときはショックでした。

**現金の用意も忘れずに。**ラーメン店は食券機の店が多く、現金のみというところも珍しくありません。カードや電子マネーが使えない前提で動いたほうが安全です。


世界的ブームの裏で、本場の宇治抹茶を

私は仕事の関係で、宇治には年に2、3回ほど通っていました。その合間に、抹茶スイーツを食べるのが楽しみでした。

抹茶が、いま世界的に取り合いになっている

ここ数年で状況が大きく変わりました。

**2025年の粉末状茶(抹茶を含む)の輸出額は603億円。**前年の271億円から2倍以上になりました。静岡の茶商が「世界中で抹茶の取り合いになっている」と語るほどで、価格は3〜4倍に上がったとも言われています。

宇治も例外ではありません。2026年の一番茶では、手摘みの宇治てん茶が1kgあたり52,086円と、前年比20.2%の上昇。しかも生産量自体は増えているのに、単価が下がらない。それだけ需要が供給を上回っているということです。京都の飲食店のメニューから「宇治茶」の表記が消え始めているという報道もありました。

つまり、**本場で本物の抹茶を食べる価値は、以前より上がっています。**海外のカフェで飲む甘い抹茶ラテとは、まったく別のものです。

辻利の抹茶パフェ

宇治で私が行くのは辻利です。ここの抹茶パフェが好きで、宇治に行くたびに食べていました。

抹茶スイーツというと、抹茶「風味」で終わっているものも多いのですが、本場のものは苦味がきちんと立っています。甘さの奥に、茶の渋みと旨みがある。パフェとして甘いのに、最後まで抹茶の味が消えない。これは現地で食べないと分からない部分だと思います。

宇治は京都駅からJRで20分ほど。半日あれば往復できるので、京都市内の混雑に疲れたら足を伸ばしてみてください。

お土産に買うなら、北山の抹茶フォンダンショコラ

食べるだけでなく、持ち帰るならこれをおすすめします。マールブランシュの「生茶の菓」です。

京都北山に本店がある洋菓子店で、抹茶のラングドシャ「茶の菓」のほうが有名かもしれません。ただ私が推したいのは、その”生”のほう。お濃茶フォンダンショコラです。

**必ず冷やして食べてください。**冷蔵庫で1時間ほど冷やすと、生チョコレートケーキのような口溶けになります。濃茶の苦味とホワイトチョコの甘みが溶け合って、かなり濃厚。小さいのに、ひとつで十分な満足感があります。

お土産として優秀なのは、個包装で、生菓子の割に日持ちがすること。3個入りから箱のサイズも選べます。京都駅にも店舗があるので、帰りがけに買えるのも便利です。

湯葉や豆腐は、どうなのか

京都といえば湯葉や豆腐、という話もあります。私も祇園と南禅寺周辺で、格式のありそうな料亭のような店に入りました。

雰囲気は確かに素晴らしいです。庭を眺めながら、静かな座敷で食事をする体験は、京都でしかできません。

ただ、正直に言うと、**外国から来た人にはあまり刺さらないのではないかと思います。**味が繊細すぎて、日本人でも「上品だけど物足りない」と感じる人はいるでしょう。値段も相応にします。

限られた予算と胃袋を京都でどう使うかと考えたとき、私は**抹茶スイーツのほうをおすすめします。**分かりやすく美味しくて、価格も手頃で、しかも今しか味わえない希少性がある。


定番を外した絶景、瑠璃光院

観光地でひとつだけ挙げるなら、瑠璃光院です。

「そうだ 京都、行こう。」でおなじみの、黒塗りの机にモミジが映り込むあの絶景。八瀬という、市街地から少し離れた比叡山の麓にあります。

私が行ったのは新緑の季節でした。青モミジが机の漆に反射して、床にも映り込んで、どこまでが実景でどこからが反射なのか分からなくなる。写真を撮りましたが、実際に目で見たときの奥行きは、写真では伝わりきりません。

紅葉の時期はもちろん美しいのですが、その分とんでもなく混みます。**青モミジの新緑の時期のほうが、人も少なく落ち着いて見られます。**座敷で足を伸ばして庭園をゆっくり眺めていると、マイナスイオンが溢れているようで、とても癒されました。個人的にはこちらをおすすめします。

注意点として、**瑠璃光院は通年公開ではありません。**春・夏・秋の特別拝観期間のみです。行く前に必ず公式サイトで公開期間を確認してください。

アクセスは、出町柳から叡山電車で八瀬比叡山口駅へ。駅から徒歩10分ちょっとです。


日本人が意外と知らない、嵐山の猿

最後に、穴場をひとつ。

渡月橋のある嵐山。あの橋の南側から山を20分ほど登ったところに、嵐山モンキーパークいわたやまという公園があります。約120頭のニホンザルが、柵なしで暮らしています。

面白いのは、**餌をあげるときの構図です。人間のほうが金網の小屋に入り、外にいる猿に餌を渡す。**普通の動物園と逆です。この光景が受けているようで、私が行ったときも、客はほとんど外国人でした。

実際、来園者の8割が外国人だというデータもあります。欧米やオーストラリアには野生の猿がいないので、特に珍しいのだそうです。日本人観光客には、むしろ知られていない。

山頂の餌場は展望台も兼ねていて、京都市内が一望できます。入園料は大人550円。

ひとつだけ注意を。**20分の登りは、思っているよりしんどいです。**石段と山道なので、ヒールやサンダルでは無理です。スニーカーで行ってください。あと、猿と目を合わせないこと。攻撃的になることがあります。


2026年の京都で、知っておきたいこと

**宿泊税が上がりました。**2026年3月1日から、京都市の宿泊税が5段階に変わっています。1泊6,000円以上2万円未満なら400円、2万円以上5万円未満で1,000円、5万円以上10万円未満で4,000円、10万円以上だと10,000円です。高価格帯ほど負担が重くなったので、宿を選ぶときは頭に入れておいてください。

**混雑は覚悟が必要です。**特に桜と紅葉の時期、そして主要観光地の周辺は、想像以上に人が多いです。この記事で紹介した一乗寺や宇治は、定番エリアと比べればずっと落ち着いています。

**現金は必ず持っておいてください。**ラーメン店をはじめ、個人経営の店では現金のみというところがまだ多いです。


まとめ

京都は、定番をなぞるだけの街ではありません。

ラーメン激戦区としての顔は、外国から来る人にはほとんど知られていないと思います。一乗寺に行けば、名店の本店が1.3kmの間にずらりと並んでいる。麺屋たけ井に行けば、松戸で並ばずにとみ田の味が食べられる。

宇治に足を伸ばせば、世界中が取り合っている抹茶を、本場で当たり前のように食べられます。

そして、新緑の瑠璃光院と、外国人ばかりの猿山。

清水寺も金閣寺も素晴らしい場所です。ただ、20回も通っていると、京都の面白さは別のところにあると感じるようになりました。この記事が、そういう京都を見つけるきっかけになれば嬉しいです。

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