タイ屋台グルメの歩き方|20年通って見えた本当に旨いもの

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タイ料理の魅力は、なんといっても屋台にある。安くて、旨くて、その土地の空気ごと味わえる。タイに20年通ってきた筆者が、実体験をもとに本当に旨いものと食べ方のコツを正直に語る。

UnsplashAlexandra Tranが撮影した写真のAlexandra Tranが撮影したイラスト素材

まずはトムヤムクン失敗談から

初めてヤワラート(バンコクの中華街)に行ったとき、世界三大スープのトムヤムクンを頼んだ。真ん中に穴の空いた大鍋でドンと出てきて、これは本格的だと喜んだのも束の間、想像を絶する辛さだった。泣きながらのたうち回っていたら、隣のタイ人グループに爆笑された。

あまりの辛さに生絞りオレンジジュースを注文したら、これが甘くて死ぬほど旨かった。あの一杯は今でも忘れられない。

不思議なもので、あれだけ痛い目に遭ったのに、今では旅行のたびに必ずあの癖のあるスープを頼んでしまう。コンビニやスーパーでトムヤムクン味のカップ麺を買って夜食にするほど病みつきになった。最初は辛すぎても、タイの味は後からじわじわ効いてくる。

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ヤワラート(中華街)が一番旨い

個人的に、タイの屋台料理で一番旨いと思うのがヤワラートだ。夕方になると通りに活気のある屋台が一斉に登場し、大鍋で調理するいい匂いが漂う。さすが中華街という貫禄だ。

中華街だけあって珍味も多く、フカヒレや燕の巣まである。量が多いのでみんなでシェアして食べるスタイルがいい。エネルギッシュなあの空気は一度味わう価値がある。

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タイの屋台ラーメン「バーミーナム」

どの屋台に行っても僕がよく頼むのがバーミーナム(タイ風中華ラーメン)だ。日本の醤油ラーメンのように、魚醤のナンプラーがベースになっている。だからどの屋台でも味が似ていて、スープがとにかく旨い。

タイの屋台のテーブルには、たいてい酢・砂糖・唐辛子・ナンプラーなどの調味料が置いてある。ラーメンにナンプラーを足して自分好みに調整できる。ただし、入れると旨いのに原液を嗅ぐと臭い。これがタイの面白いところだ。


カレーはプーパッポンカリー推し

タイカレーといえばグリーンカレーやレッドカレーのようなココナッツスープが主流だが、個人的に一番好きなのはプーパッポンカリー(カニのカレー粉炒め)だ。カレーというより、かつ丼にかかっている卵の餡に近い味、というのが正直な感想だ。

プーパッポンカリーはカニのマークのソンブーン・シーフードが有名で、何店舗かある。やはり有名なのか、店に日本の天皇陛下の写真が飾ってあったのが印象的だった。

【公式】ソンブーンの一番人気!「ふわふわカニのカレー炒め」の写真をインスタで見る

https://www.instagram.com/somboonseafood

そして、CNNのランキングで世界一旨いと言われたマッサマンカレーもおすすめだ。ピーナッツとジャガイモが入った甘めのカレーで、鶏肉がホロホロになるまで煮込まれたものを選ぶと最高だ。


UnsplashBusy Bee and Green Teaが撮影した写真のBusy Bee and Green Teaが撮影したイラスト素材

定番メニュー早見表

料理特徴値段目安
パッタイ甘酸っぱい米粉の焼きそば。辛くない60〜80B
ガパオライスバジルと唐辛子の炒めご飯50〜70B
トムヤムクン世界三大スープ。辛味・酸味・旨味150〜250B
カオマンガイ茹で鶏ご飯。辛くない50〜75B
ソムタム青パパイヤのサラダ。激辛注意50〜70B
グリーンカレーココナッツの甘みと青唐辛子80〜120B
カオソーイチェンマイ名物カレーラーメン60〜90B
プーパッポンカリーカニと卵のカレー粉炒め200〜400B
ジョークタイ風お粥。胃に優しい40〜60B
マッサマンカレー世界一旨いと言われた甘めカレー100〜150B

辛いのが苦手なら「マイ・ペット(辛くしないで)」が魔法の言葉だ。

UnsplashVicky Ngが撮影した写真のVicky Ngが撮影したイラスト素材

知っておきたい屋台事情の変化

ここ数年、バンコクの屋台事情は大きく変わった。

昔ながらの路上屋台は激減している

バンコク都の歩道クリーンアップ作戦で、主要な大通りの屋台は次々と撤去された。かつて日本人に大人気だったスクンビット・ソイ38の屋台街もその一つだ。タイも少しずつシンガポールのように「管理されたクリーンな文化」へ移行している最中だ。

今はフードコートが主流

その代わり、ショッピングセンターのフードコートに屋台の味が密集している。エアコンが効いていて、暑い時期や雨季には最適だ。価格も安く、衛生面でも安心できる。

昔の雰囲気を味わうなら

それでもあの無秩序な熱気を味わいたいなら、ヤワラート(中華街)かカオサンロードがおすすめだ。どちらも観光資源として屋台営業が特別に認められている。カオサンならパッタイやカオマンガイが安く食べられて、雰囲気も抜群だ。

地方は今も昔のまま

ちなみにチェンマイやイサーン地方、バンコク郊外に行けば、今でも夕方になると道路脇にサイドカー付きバイクの屋台がズラリと並ぶ。昔ながらのローカルな光景は地方で健在だ。


屋台で失敗しないコツ

地元の人が行列を作っている店を選ぶ

これが鉄則だ。行列=食材の回転が早く新鮮ということ。迷ったら混んでいる店に入れば間違いない。

水と氷に注意

水は必ずペットボトルを買う。氷は真ん中に穴が空いた円柱型(製氷工場のもの)なら安全だ。板氷を砕いたクラッシュアイスは避けた方がいい。

注文は指差しでOK

メニューや写真を指差して「アンニー(これ)」と言うだけで通じる。「アロイ(美味しい)」と一言添えれば店主との距離も縮まる。


まとめ

タイの屋台は変わりつつあるが、あの旨さと熱気は健在だ。最初は辛さに泣くかもしれないが、それも含めてタイの味だ。フードコートの快適さも、ヤワラートの熱気も、両方楽しんでこそタイ通だと思う。

次にタイに行ったら、また穴の空いた大鍋のトムヤムクンを頼んでしまうのだろう。


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